1994年5月の終わり頃、庭に若いツバメの夫婦が飛来し、
玄関ポーチの上の壁にしきりと泥を塗り付け始めました。
さぁ、ツバメの若夫婦の子育て記録のはじまりはじまり...
6月12日 完成した巣の上で休むツバメ 二羽の若いツバメは一所懸命に泥を運び玄関ポーチの上に立派な巣を完成させました。 そして五個の小さな卵を産み夫婦交代で卵を抱き続け、二週間目に最初の雛がかえりました。 |
7月2日 五羽の雛たち 雛は次々とかえり、やがて五羽の元気な姿が見えるようになりました。まだ毛も少なく黄色い大きなくちばしがやけに目立ちます。 |
7月2日 餌を運ぶ親鳥 親ツバメは休む間もなくひっきりなしに餌を運びます。五羽の雛の食欲はとどまるところを知りません。親鳥の気配を感じるや否や我先にと首を精いっぱい伸ばし、大きな口を開けて必死で餌をもらおうと啼き続けます。その騒ぎも誰かが運良く?餌をもらうとたちまちおさまってしまいます。餌は空中を飛んでいる虫が中心のようです。時には大きなトンボも運んできました。 |
7月12日 大きくなった雛鳥たち 親鳥の超人的(超鳥的?)な餌運びのおかげで、それこそあっと言う間に雛鳥は成長しました。狭い巣の中で鈴なりになって親鳥が餌を運んでくるのを待っています。巣立ちも間近になりました。 |
7月14日 おっと失礼! 大きくなった五羽の雛鳥で狭い巣の中はごった返しています。それでも雛鳥は誰に教えられたのか巣の中を糞で汚すことはありません。窮屈な巣の中で方向転換し、おしりを巣の外にぐいっと突き出して上手に巣の外に排泄します。おかげで玄関ポーチは糞で大変でしたが... |
7月15日 最初の一羽が巣立ちました 一番勇気のある一羽が初めて巣から飛び立ちました。玄関ポーチの横の窓枠の上まで冒険旅行です。右側は心配そうに見守る親鳥です。親鳥は尾羽が長く容姿も幼鳥とちがってスマートで威風堂々とした観があります。 |
7月15日 体を寄せ合う幼鳥 この日は五羽のうち三羽が巣から離れて冒険旅行をしました。隣の家の壁にある小さなテラスにとまり広い世の中を少し不安げに見渡しています。幼鳥はくちばしの下がまだ黄色く見ていていかにも危なっかしい感じです。しかし元気な一羽は舗道の木まで旅行をしました。 |
7月15日 巣立ちを促す親鳥 二羽は巣から離れようとしませんでした。親鳥は巣のまわりを飛び回ってしきりに巣立ちを促します。幼鳥は餌がもらえるものと思って大きく口を開けています。しかし親鳥は簡単には餌を与えないようです。この日巣立った三羽も夜は巣に戻りました。 |
7月16日 ほらほら、はやくぅ〜〜! 前日巣立てなかった二羽はこの日もやはり巣に残っていました。両親は巣の横の壁に止まってなんとか巣立たせようと必死です。 |
7月16日 家に舞い込んだ幼鳥 一羽の幼鳥が玄関から間違って家の中に入り込んでしまい、吹き抜けの窓のところから外に出ようとしています。しょうがないのでこの後網で捕まえて巣に戻しました。最初の巣立ちから二日目の夜も五羽全部揃っていました。三日目(7月17日)には二羽だけしかいなかったようです。 |
7月18日 最後に残った一羽 最初の巣立ちの日から四日目、とうとう最後の一羽になりました。ツバメは卵を一日一個ずつ産み雛も一日一羽づつかえるようです。そのため成長に多少差が出てくるのかもしれません。 |
7月18日 家族全員で応援 先に巣立った幼鳥も親鳥と一緒になって巣立ちを応援します。この後無事最後の幼鳥も巣立ちもう巣には戻ってきませんでした。 しかし八月も終わりに近いある日、幼鳥は立派な若鳥になって親鳥と一緒に庭を何回も何回も飛び回って行きました。南へ飛び立つ前に翌年飛来する場所をしっかり記憶するためだったのでしょうか..... でも私には、私たちに別れを告げに来たように思えてなりませんでした。 |
翌年(1995年)親鳥と思えるツバメが玄関に飛来し、前年に作った巣を点検していましたが、なぜかこの年は子育てを行いませんでした。きっと今年(1996年)は戻って来てまた子育てをしてくれることと信じています。 |
1996年の春にもツバメが飛来して巣を点検していました。少し補修をし始めもしました。けれどもやっぱりそこまででした。新聞の記事によると、前年の巣に帰ってくる率は50%くらいで、帰ってこなかった場合には次の年にはもう帰ってこないとか。古い巣は一度きれいに壊した方がいいのでしょうか? |